緊急コメント
東大阪市議会9月議会における市長不信任案の態度と考え方について

 9月3日に可決された長尾市長に対する不信任案は38対10で可決されました。私は、反対に投じました。その理由下記のとおりです。

(1) 市長不信任は議会の「伝家の宝刀」
 地方自治は国政と違い大統領制と同様のシステムをとっているため、市長の権限は絶大なモノがあります。一方、議会がこれに対抗するための最後にして最強の手段が市長不信任です。
 しかし、実際には市長不信任が可決された例はあまりありません。最近の枚方市や以前の東大阪清水市政のときでも不信任決議には至りませんでした。そうした例との比較で見ると、今の長尾市長が不信任の対象になるとは考えられません。立場や考え方が違うから4年に一度の選挙で市民に信を問うのですから、考え方が違うということで不信任を出していたのでは選挙の意味が無くなります。受験に落ちた子どもが「あれはちょっとしたミス。もう一度やり直させて。」と言ったところで来年の試験まで待たなければいけないのは当然のことです。
(2) 抑止力としての議会解散−安全地帯からのケンカでは迫力無い
 議会の力が強く、こうした理不尽な不信任が乱発されるのは困りますのでで、地方自治法は不信任の抑止力として市長の議会解散を認めています。
 議会側が自らの解散を賭けてまでも提案するからこそ不信任には重みがあるのです。今回はすでに9月末で議員の任期が切れ、すでに選挙日程まで決定している中での不信任ですから、「絶対に解散は無い。あっても何の影響も無い」ことになります。それも悪いことだとは言いませんが、迫力も感じず、市民の理解も得られないと思います。
(3) 3月議会でならまだ市民理解が得られた
 昨年暮れ頃から不信任案が話題になりましたが、私は上記の理由から市民の理解が得られいないとの立場でした。唯一少しでも市民理解が得られる道は3月議会で不信任案を出すことだとも言ってきました。3月に議会解散で直し選挙となれば府議会議員選挙と同日となり、選挙にかかる費用も府費が多く、それだけ市の予算が助かるからです。
 しかし、3月議会には不信任は出されませんでした。それどころか、当初予算も可決されました。当初予算を可決するということは少なくともその年度は市長の方針に同意したということです。こうした点からも今回の不信任は筋目が涼やかではありません。
(4) 10月選挙で同じ結果になれば誰が責任を問われるのか
 さらに、問題は不信任の結果、10月28日に予定されている市長選挙に際し、反長尾陣営が候補者を一本に絞れるかどうかです。そもそも昨年7月に候補者の調整に失敗して長尾市政を誕生させたのです。新聞報道ではまたしても候補者が一本化できないようです。これでまた同様に長尾氏が再選されたら、この間の時間の無駄、税金の無駄(約1億2000万円)について誰が政治家として市民に責任をとるのでしょうか。
 かのヘーゲルの言葉が思い浮かばれます。「歴史は繰り返す、一度目は悲劇として、そして二度目は茶番として」。
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